動画のアノテーション業務は、動画を分割した1枚1枚のフレームにラベルを付けていかなければいけないため想像以上に大変です。アノテーション業務のコストを気にされる方もいるのではないでしょうか?このような悩みは、アノテーションサービスの新機能を利用すれば解決できます。この記事では、動画のアノテーション業務を効率化する3つの機能をご紹介します。最大70%の業務負担の軽減に成功した企業が使用している機能をご紹介するため、動画アノテーション業務を行う予定の方は参考にしてください。動画アノテーションとは動画アノテーションとは、ビデオ映像内の物体にラベルを付けて、教師データを作成することをいいます。AIモデルが教師データを機械学習することで、物体検出や物体追跡が行えるようになります。動画アノテーションの方法動画アノテーションには、「単一画像法」と「フレーム連続法」の2つの方法があります。(1)単一画像法単一画像法とは、ビデオ映像のフレームを抽出して、画像アノテーションのようにラベル付けをしていく方法です。30fpsの1分間の動画には1,800フレームが含まれています。これらのフレーム1枚1枚にラベル付けしていく作業は想像以上に大変です。また、フレームに映っているオブジェクトが、次のフレームで同一のオブジェクトであるとは限りません。そのため、エラーが起きやすいという課題が挙げられていました。(2)連続フレーム法単一画像法では、動画アノテーションは非効率です。この問題は、連続フレーム法を利用することで解決できます。連続フレーム法とは、起点と終点のフレームにあるオブジェクトにラベル付けをしておけば、その間のフレームのラベル付けが自動化できる革命的なフレーム補完機能を活用した方法です。そのため、教師データ作成を効率化したい方は連続フレーム法を利用しましょう。(※連続フレーム法の詳細については、後ほど詳しく解説します。)補足:オープンデータを利用する方法もある動画のアノテーション業務は膨大な数のフレームにラベルを付けなければいけないため作業が大変です。動画の教師データ収集の方法として、オープンデータを利用する方法もあります。ラベル付けされたデータを使用すれば、自社でラベル付けする必要はありません。しかし、オープンデータだけで作成したAIモデルは、競合優位性が劣ります。そのため、自社独自のAIを開発したい場合は、独自の教師データを作成する必要があります。オープンデータのついて詳しく知りたい方は「オープンデータセット一覧表!AI開発に活用していこう」をご覧ください。動画アノテーションを効率化する機能動画のアノテーション業務を効率化する機能には「フレーム補完機能」「コメント機能」「事前テスト機能」があります。1.フレーム補完機能 フレーム補完機能とは、動画始点と動画終点のラベルを付けておけば、その間のフレームのラベル付けを自動化できる機能です。等倍速度で移動するオブジェクトであれば、殆ど修正は必要ありません。動画の教師データ作成業務を効率化する画期的な機能で最大70%以上の業務削減を実現できます。2.コメント機能コメント機能とは、クラウド上で共有したデータにピンを付けてコメントを添えることができる機能です。修正依頼などをする場合、データ上にピン付けすることで、どこをどのように修正すれば良いかが明確に伝えられるようになります。チーム間の共通認識のズレをなくすことで教師データ作成の速度を上げていけます。3.テスト機能事前テスト機能とは、アノテーターの作業品質を確かめるための機能です。事前に正解ラベルが付与された教師データを登録しておくことで、アノテーターのアノテーション業務の理解度をチェックするテストが実施できます。テストに合格したアノテーターのみ実作業に参加させれば、アノテーション作業品質のズレをなくすことができます。 動画の教師データを学習させるメリット動画の教師データを機械学習させると、以下のようなことが実現できます。動作の予測が行える画像検出ではオブジェクトの位置は特定できますが、動作の予測は行えません。例えば、人が椅子に座ろうとしているか、椅子から立とうとしているかは画像では判断できません。その一方で、動画であれば、オブジェクトの動作の予測が行えます。動画アノテーションで作成したデータをAIモデルに読み込ませれば、動作の予測が行えるようになります。リアルタイムで被写体の処理ができる物体追跡で各フレームごとの処理が高速に行えれば、リアルタイムに被写体の追跡処理ができます。例えば、店舗の防犯対策として、過去に万引きなどを行った方が入店したら検知して、警備会社へ通知するシステムなどが登場しました。店内にいる万引き犯を追跡できるため、店舗の防犯対策の強化ができます。遮られている物体を識別できる画像では、遮られているオブジェクトを識別できません。しかし、物体検出であれば、前のフレームで得た情報を利用して、部分的に遮られているオブジェクトも識別できます。ビデオは画像よりもデータがあるため、多くの情報が生成できます。動画アノテーションの利用用途動画アノテーションの活用事例には、以下のようなものがあります。製造工程管理製造現場では、製造・組み立て・加工を行う上で部材の移動先を含め製造工程を把握したいというニーズが出てきます。RFIDを活用して製造工程管理をする製造工場が多いですが、溶接作業などによる破損も課題と挙げられていました。また、製造現場は広いため、人手による製造工程管理も煩雑します。このような課題を解決するためにAI搭載型のカメラが活用されています。作業員の動線管理工場や物流倉庫では作業員の動線情報を収集し、作業効率化を図っています。作業員の動線情報を参考にして作業レイアウトを変えることで、作業時間や動線距離を削減することが可能です。このような工場、物流倉庫での動線変更にもAI搭載型のカメラが活用されています。防犯対策店舗内に万引き犯が入ってきた場合に検知して、店舗内を移動する犯人を追跡できます。万引きの防止対策の強化方法として、物体追跡の機能を持つカメラに注目が集めっています。自動運転自動運転は、「車両」「白線」「建物」「通行人」「標識」などをリアルタイムで検知して走行できる距離を把握しなければ実現できません。自動運転に必要なLiDERにも動画用の教師データが活用されています。 動画アノテーションの効率化なら「FastLabel」動画アノテーションを効率化したい方は「FastLabel」までご相談ください。ここでは、FastLabelを活用するメリットをご紹介します。豊富な機能を搭載FastLabelが提供するアノテーションプラットフォームには、「フレーム補完機能」「コメント機能」「事前テスト機能」が搭載されています。連続フレーム法で教師データが作成できるため、教師データ作成の効率化を図りたい方におすすめです。FastLabelは精度が高く、等速度で移動するオブジェクトに関しては修正が必要ありません。FastLabelを活用して、動画アノテーションを実施すれば、最大70%の業務負担が削減できます。FastLabelの機能について知りたい方は「AI開発を高速化するデータプラットフォーム「FastLabel」、物体追跡を自動化する動画アノテーションツールを提供開始」をご覧ください。BPO業務に対応FastLabelでは、動画の教師データ作成代行サービスを提供しています。AI開発支援の実績を豊富に持つアノテーターが、お客様の希望する教師データを作成。一般的なバウンディングボックス、ポリゴンアノテーション、セマンティックセグメンテーション、キーポイント注釈、ポリライン注釈など幅広い動画アノテーション作成に対応できます。お客様の要望をヒアリングした上で、最適な教師データご提案します。また、FastLabelは従量課金型。少量の教師データからお気軽にご依頼して頂けるサービスとなっています。品質保証付きのため、データに手直しが発生した場合も追加料金は発生しません。豊富な開発支援実績FastLabelは、建設業、インフラ業、製造業、農業、水産業などに幅広い業界に導入してもらっています。豊富な開発支援実績を活かして良質な教師データの作成を支援しています。「教師データをどのような方法で作成すべきか?」「どの程度の教師データを作成すべきか?」アノテーション業務の効率化まで提案させていただきます。そのため、良質な教師データ作成にお悩みの方はお気軽にご相談ください。まとめ動画アノテーションは「フレーム補完機能」「コメント機能」「事前テスト機能」の3つの機能を活用すれば、業務効率化が図れます。実際に3つの機能を利用して教師データ作成をした企業では、最大70%の業務負担が軽減に成功しました。教師データを社内で作成する場合でも、外部委託する場合でも業務効率化は必要不可欠です。業務効率化をすれば、コストも安く抑えられます。そのため、動画アノテーション業務を行う予定の方は「FastLabel」を利用してみてください。