労働不足問題の解消や労働生産性の向上、経営状況の可視化など利用用途の幅が広がっているAI。DX推進を構成する1つの要素に過ぎませんが、積極的にAIを導入してビジネスを飛躍させていく企業が続々と登場しています。その一方で、AIの重要性は認識しているけれど、導入に踏み切れない企業も存在します。このような企業の動向の違いは、DX時代の勝ち組と負け組の格差を生んでいくことでしょう。AI導入ができない企業が抱えている課題とは何なのでしょうか?実は成功の鍵は、”データ収集”なのです。この記事では、AI開発の成功の秘訣でもある”データ収集”について分かりやすく解説します。AI開発の5つの課題(出典元:総務省『ICT によるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究』)まずは、AI開発における5つの課題を解説します。 1.AIの処理結果の質が悪いAI開発をするには、機械学習に関する知見と品質の高い教師データが必要です。AIを正しく稼働させるためには、教師データを使って過程となるロジックを学習させる必要があります。しかし、AIには苦手な解釈が存在します。たとえば、言葉の「意味の解釈」は得意分野ではありません。そのため、活用しようとしているデータや処理がAIの得意分野であるかを判断しましょう。そこから更に高品質の教師データでAIモデルを学習させる必要があります。これらの一連の業務を行うためにはAI開発における知見が求められますが、人材や知見不足によるAIのアウトプットの質を担保できないと悩む企業も珍しくありません。 2.有用な結果が得られるか不明総務省「通信利用動向調査」によると、AIやIoTで業務効率化を実施している企業の約7割が「非常に効果があった」「効果があった」と実現したいことを叶えています。しかし、本当に効果があるのか疑問を抱き、不透明な効果に疑心暗鬼になる企業も多いのが現状です。AI導入効果が不透明で開発に不安を感じる企業も珍しくありません。 3.データ収集・整理が不十分AIは大量のデータに埋もれている仮説を導き出す作業を得意としており、ビッグデータと相性が良いです。しかし、AI開発を行う場合は必要なデータを整理しなければいけません。また、ファーストパーティーデータを活用すると安全性が担保できますが、自社にデータが蓄積されていない場合はそもそものデータ収集が負担となる企業も多いです。4.AI開発のコストが高いAI開発のコストはどのようなシステムを開発するかで金額が変動します。AI開発費用はシステムの開発に加え、データの収集、アノテーション、学習と複数の工程が発生し、それぞれに費用がかかる可能性があり、人月単位でコストが発生ことが多いです。例えば、教師データを作成するアノテーション業務を外部委託した際に、ラベル付けの認識間違いで手直しが必要になれば開発工程が伸び、必要人月も増加します。その結果、見積金額より高額な料金が請求されてしまうトラブルも相次いでいるため気をつけなければいけません。 5.AI導入を先導する人材の不足AI開発の実績が豊富で知見を保有していれば、高精度なAI開発が実現できます。また、AI開発工程を熟知していれば、開発工程が伸びるトラブルも発生しないでしょう。しかし、社内にAIに関する知見を保有した技術者が不足しており、AI導入ができずに悩んでいる企業が多いです。総務省「情報通信に関する現状報告(令和3年版情報通信白書)」では、DX関連に詳しい人材が採用できないと悩んでいる企業は53.1%に昇ると報告されています。 AI開発の課題をご紹介しましたが、これらの課題は「AI開発支援実績を豊富に持っている会社に相談する」「機械学習に必要となる教師データの品質を担保する」によって解決できます。 AI開発のデータ収集の重要性AIは、データ分析を使用して回答が予測できるようになります。この予測モデルの精度は構築に使用したデータの品質や数に応じて決まるため、高精度のモデル開発にはデータが重要となるのです。実現したい目的に適したデータ収集をして、適切なラベル付けをしていくことで、高精度なAIが開発できます。当社の実験では、ラベル数が増えるほどAI開発の精度が上がることが判明しています。そのため、AI開発を検討している方は独自データを収集しましょう。 AI開発のデータ収集方法4選AI開発におけるデータ収集の重要性について解説しましたが、どのように行えばよいのでしょうか?次にAI開発のデータ収集方法をご紹介します。 1.クローラークローラーとは、Web上を周期的に巡回して文章や画像を取得、自動的にデータベース化するプログラムのことをいいます。クローラーは自動的にデータベース化するだけではなく、任意の切り口からデータ仕分けできるものまで登場しています。WebサイトやPR情報、プレリリースなどのデータを自動収集できるため大変便利です。クローラーで収集したデータをスクレイピングすると品質が上げられます。 2.アプリデータ収集が行えるアプリが続々と登場しています。IoTシステムの登場により、現場装置からデータが収集できるようになりました。IoTシステムとアプリを連携させることで、AI開発に必要となる自社データを素早く収集できます。 3.オープンデータオープンデータとは、一般公開されているデータのことをいいます。オープンデータの提供先は国や地方公共団体、事業者です。AI開発を活性化させる目的でオープンデータが提供されています。これらのオープンデータを活用すれば、簡単に大量のデータ収集ができます。しかし、オープンデータのみでAIを開発すると、競合優位性に劣るため注意しなければいけません。 4.BPO代行サービス自社独自のデータ収集をしたい場合には、BPO代行サービスを利用してもよいでしょう。近頃はAI開発に必要な教師データ作成(アノテーション業務)代行サービスが登場してきています。アノテーション代行サービスを活用すれば、データ収集から教師データ作成までワンストップでお任せできます。 AI開発のデータ収集を行う際のポイントAI開発に必要なデータ収集方法をご紹介しましたが、実施する場合は次のポイントを押さえておきましょう。 AI開発の全体像を俯瞰してデータを整理するAI開発のためにデータ収集をする場合は、全体像を俯瞰してデータ整理する必要があります。どのようなデータをモデルに読み込ませれば、精度が高く現場に活きるAIが開発できるかを考えましょう。俯瞰してデータ整理することで、見込みたい効果の出るAI開発ができます。 収集したデータの取り扱いに注意するAI開発で収集したデータの取り扱いに注意してください。個人情報保護法の第三者提供の制限が適用のない形で業務委託されることがあります。このような場合、業務委託者は依頼者が特定した利用目的の範囲内でのみ、個人情報が利用できます(個人情報保護法23条5項3号)。法律で個人情報の取り扱いにルールが定められているため理解を深めておきましょう。データクレンジングを実施するオープンデータを活用すれば、簡単に大量のデータ収集が行えます。また、ラベルが付いているためアノテーション業務も必要ありません。しかし、オープンデータのラベル付けは100%正解が保証されていないため、データクレンジングを実施してください。正誤の確認がAI開発の精度を左右します。 AI開発データ収集の課題解決は「FastLabel」AI開発や必要となるデータ収集にお悩みの方はFastLabelまでご相談ください。ここでは、FastLabel社に依頼するメリットをご紹介します。 高品質な教師データを提供FastLabel社は高品質な教師データ提供するアノテーション代行業者です。AIに関する知見を持った担当者による教師データ作成、2段階のレビューフローなどにより品質を担保。高品質の教師データ作成に自信を持っているため、ラベル修正が発生して工程が伸びた場合でも追加請求などはありません。データ収集から教師データの作成までワンストップでご依頼いただけます。 データ管理の透明性を実現FastLabel社は、教師データ作成における誤認識を防止するため、クラウド上でのアノテーション業務サービスを提供しています。クラウド上で進捗状況をリアルタイムで共有することにより、管理の透明性を実現しています。データ収集やラベル付けの誤認識が発生した場合も、各データにコメントを残せてスムーズなやりとりが行えます。 従量課金型でAI開発コスト削減を実現FastLabel社は、重量課金型の料金体系のため、必要な量のデータ収集をお任せ頂けます。従量課金であれば、費用対効果の高いAI開発を実現できます。定額制サービスを提供する業者が多い中、従量課金型は多くの方に喜ばれている料金体系です。 AI開発支援の実績が豊富FastLabel社は、不動産・建設・製造業・など多種多様などの業界のAI開発支援実績を保有しています。そのため、AI開発で有用な結果が出せるか不安に感じる方にも具体的な提案ができます。また、データ収集からラベル付けまでワンストップサービスを提供していますが、物体検出や領域検出など多種多様な教師データの作成に対応できることも弊社の強みです。 AI知識の保有者が業務を担当FastLabel社はAI開発に関する知見を保有するプロダクトマネージャーが在籍しています。AI開発を理解しているため、スムーズなやりとりが行えて安心してお任せ頂けます。また、アノテーション業務は一定の基準のレベルを達成した担当者のみで作業を実施し、品質にこだわるアノテーション業務の代行業者です。 まとめAIはDX推進を構成する要因の1つで、さまざまな企業が導入を検討しています。しかし、AI開発における課題解決方法が分からず、実際の導入に至らないケースも多いです。この課題を解決せずに放置すると、DX時代の勝ち組と負け組の格差が開いていくことでしょう。そのため、AI開発を検討している方はAI開発業務支援会社に相談をして、データ収集から教師データ作成まで依頼してみましょう。ぜひ、AI開発でお悩みの方は「FastLabel」までご相談ください。本記事やFastLabelプラットフォームに興味のある方はお気軽にお問い合わせください▼