AI開発の最初のステップである”アノテーション”は、AI精度に大きな影響を与える重要な業務です。アノテーション業務では膨大な数の教師データを作成するため、社内リソースでは成し遂げられないと悩む企業も珍しくありません。このような背景により、さまざまなアノテーション代行サービスが登場しています。アノテーション代行サービスを利用する際に気になることは『費用相場』です。どれぐらいの費用が必要となるのでしょうか?各業者で費用相場は異なるため、内訳も確認しておきましょう。この記事では、アノテーションサービスの費用相場と内訳について解説します。 アノテーション業務とはアノテーション業務とは、AIモデルに読み込ませる教師データ作成業務をいいます。アノテーション業務を行うには、次の3つの方法があります。 (1)AI開発チームAI開発チームは教師データのラベルの付け方からAI開発プロセスまで熟知しています。そのため、AI開発チーム内でアノテーション業務を行えば、高品質な教師データが作成できるでしょう。AIモデルに少量の教師データを追加で読み込ませる場合などは、AI開発チームで内製化をおすすめします。しかし、1万枚以上と大量の教師データの作成する場合は費用対効果が悪くなります。 (2)パートを雇用するアノテーション業務担当者(以下、アノテーター)をパートで雇用する方法もあります。社内アノテーターの方がAI開発チームとコミュニケーションが取りやすく、早く高品質な教師データを作成できます。しかし、パート雇用後に予定より多くの教師データが必要となった場合はスケールアップできません。採用コストや研修コストを考えると費用対効果が悪くなる恐れがあります。 (3)外部委託するクラウドソーシングやAI開発支援専門会社にアノテーション業務を外部委託する方法もあります。クラウドソーシングは低価格で利用できますが、品質が悪くなる恐れがあります。ラベル付けの基準の認識不足で修正が発生して追加料金が請求されてしまう危険性もあるため注意してください。ダーティデータのリスクに関する記事はこちら品質を担保したい場合は、AI開発支援専門会社へ委託する方法をおすすめします。AIに関する知見を保有する会社に外部委託すれば手直しも発生せずに、費用対効果が良くなるからです。 アノテーション業務について詳しく知りたい方は「アノテーション業務とは?精度向上と業務効率化を実現するポイント」をご参考にしてください。 アノテーション業務の費用相場【基本内訳】アノテーション業務を外部委託する場合に気になるのが費用相場です。アノテーション費用の内訳は「品質水準」「プロジェクト管理」「業務委託費」です。アノテーション業務の費用相場は、どこまでの範囲を依頼するかで変動します。そのため、アノテーション費用の内訳を把握しておきましょう。 品質水準アノテーション業務のデータ品質の確認方法には3つの方法があります。どの方法を依頼するかに応じて、費用は変動します。当社では教師データの品質が担保できるダブルチェックの品質水準をおすすめしています。 プロジェクト管理費プロジェクト管理費は、アノテーション業務の品質管理・進捗管理・人材管理の費用をいいます。また、アノテーターの研修コストもプロジェクト管理費に含まれています。近頃は、アノテーション業務をプラットフォーム上で行えるようになりました。プラットフォーム上にトレーニング機能が搭載されているものもあります。このようなプラットフォームを活用して、アノテーション業務の管理をお客様側で行えば、プロジェクト管理費は必要ありません。外部委託先にプロジェクト管理費をお任せする場合は、契約金額の10%~20%が平均相場となります。 アノテーション業務委託費アノテーション業務委託費とは、教師データを作成するための人件費をいいます。画像・動画・テキスト・ドキュメント・音声など種類に応じて業務委託費は変動します。また、外部委託企業に応じて料金相場が変動するため、複数社を比較・検討してみると良いでしょう。また、教師データの枚数が膨大になるほど、ボリュームディスカウントが適用されます。 アノテーション業務委託の費用相場【種類別】アノテーション業務の種類による業務委託費用の平均相場は以下の通りです。 アノテーション費用を下げる方法アノテーション費用相場について理解して頂けたと思いますが、少しでも安く抑えたい方もいるでしょう。工夫次第でアノテーション費用は下げられるため、コツを押さえておきましょう。ここでは、アノテーション費用を安く抑える方法をご紹介します。 まとめて依頼する アノテーション業務委託費用は、膨大な件数ほどボリュームディスカウントに応じてもらえます。そのため、アノテーション業務を外部委託する場合は、まとめて依頼しましょう。依頼の都度、プロジェクト管理費などの料金が加算される業者も存在するため気をつけてください。 マニュアルを整備する教師データのラベル付けに関するマニュアルを整備して、誰でも分かるようにしましょう。顔認証システム開発で必要な画像データのラベル付けは判別が難しいです。ラベル付けの共通認識不足で修正などが発生した場合、工数が増えて追加料金が請求されてしまいます。そのため、外部委託する場合はマニュアルを整備しておきましょう。 プラットフォームを活用するプロジェクト管理費は、契約金額の10%~20%請求されてしまいます。しかし、プラットフォームを活用して自社内でプロジェクト管理をすれば、プロジェクト管理費を削減できます。プラットフォームを活用すれば、各メンバーの進捗状況の一元管理や品質管理が可能です。近頃は、アノテーターの教育ができるオンボーディング機能が搭載されたプラットフォームも登場しています。そのため、プラットフォームを活用すれば、プロジェクト管理の内製化が簡単にできます。 海外委託先を活用する海外委託先のスキル向上が注目を浴びています。アノテーション業務を海外企業にお任せする方法も1つの方法です。人件費の安い海外企業に委託すれば価格が安く抑えられます。しかし、コミュニケーションリスクが伴うため気をつけなければいけません。特にラベル付けを日本語で行う場合はおすすめできません。 アノテーション費用相場の問題解決は「FastLabel」アノテーション費用相場について解説しましたが、問題を解決したい方は「FastLabel」をご利用ください。ここでは、FastLabelを利用するメリットをご紹介します。 従量課金型の料金体系FastLabelのアノテーションサービスの料金体系は従量課金型を採用しています。他社では、その都度、基本料金が発生します。しかし、FastLabelは従量課金型を採用しているため、必要なときに必要な枚数のアノテーションが依頼可能です。 プラットフォームの提供FastLabelのアノテーションサービスでは、プラットフォームを提供しています。プラットフォーム上で、お客様自身がプロジェクト管理をする場合は、プロジェクト管理費を頂いておりません。AI開発支援実績を豊富に持つFastLabel社が提供するプラットフォームは、各アノテーターの進捗状況やデータの品質管理が簡単に行える仕様になっています。また、オンボーディング機能が用意されており、アノテーター教育も簡単に行えます。 ダブルチェックで品質を担保FastLabelの品質水準は、ダブルチェックを採用しています。1人のアノテーターがラベル付けをした後に、別のアノテーターがチェックをしています。当社は教師データの品質に重視して高精度なAI開発を支援しているAI開発支援会社です。そのため、品質水準が高いダブルチェック方式を採用しています。 AI開発技術者による代行業務FastLabel社はAI開発支援会社で、AIに関する知識を保有するアノテーターが業務を担当します。AIに教師データがどのように使用されるか理解しているため、安心してお任せ頂けます。専門知識を保有したアノテーターによる高品質なラベル付けが当社の魅力です。 充実したサポート体制FastLabelは柔軟に対応できるサポート体制が強みとなっています。アノテーション業務を委託している際に、さまざまな要望が出てくることもあります。当社では、お客様からの要望に耳を傾けて、迅速・柔軟に解決するサポート体制が強みとなっています。 まとめ今回はアノテーション業務の平均費用と内訳について解説しました。アノテーション業務費用の内訳をおさらいしておきましょう。【アノテーション業務費用の内訳】品質水準維持費プロジェクト管理費業務委託費どのような範囲まで依頼するかにより金額は変動します。しかし、プラットフォームを活用してプロジェクト管理費を安く抑えるなど、工夫次第で費用を安く抑えられます。「FastLabel」はアノテーション費用のコストパフォーマンスを最大化するためのサービスです。ぜひ、アノテーション業務の外部委託を検討している方はお問い合わせください。本記事やFastLabelプラットフォームに興味のある方はお気軽にお問い合わせください▼