高精度なAI開発には高品質な教師データが欠かせません。その教師データを作成する作業をアノテーションと呼び、少ない労力で高品質な教師データを作成することはAIを活用しようとしている企業にとってとても重要になっています。では、アノテーション業務の効率化にはどのようなツールを選べばよいのでしょうか?今回はアノテーションツールの正しい選び方について解説します。導入時に押さえておきたい7つのチェック項目をご紹介しますので、参考にしてください。 アノテーションツールとはAI開発に用いる教師データを作成することをアノテーション業務といいますが、その業務を効率化するツールのことを指します。AIに読み込ませたいデータ(画像・音声・文章)に対して、タグなど付加情報を効率的に設定するtことができるようになります。国内AIシステム市場は拡大しており、さまざまなAI開発がされていますが、高精度なAI開発に高品質な教師データは欠かせません。そのため、アノテーション業務を効率化できるアノテーションツールが続々と登場しており注目を浴びているのです。アノテーション業務について詳しく知りたい方は「アノテーション業務とは?精度向上と業務効率化を実現するポイント」をご参考にしてください。 アノテーションツールの種類アノテーションツールは大きく「無料版」と「有料版」に分類できます。【無料版】アノテーションツール無料版アノテーションツールには、以下のツールがあります。【有料版】アノテーションツール有料版アノテーションツールとして、以下のツールがあります。無料版と有料版のアノテーションツールの違い無料版と有料版のアノテーションツールの違いは機能性や出力形式、サポート体制の充実度です。無料版のツールはオープンソースのため誰でも使用できます。便利な反面で、セキュリティ面に警戒しておかなければいけません。またサポートは基本的にはないため、ツールの有志コミュニティの掲示板やQ&Aなどで独力で調べていくしかないでしょう。有料版のツールは機能性や出力形式が充実しており、画像抽出など細かい作業を効率化できます。また、プライベートサーバー上に画像を保管しながら、アノテーション業務を行うことも可能です。操作方法など不明点などは気軽に尋ねられるため、安心して利用できます。アノテーションツールの選び方アノテーションツールには、豊富な種類があることを理解して頂けたと思います。アノテーション業務を効率化するためには、どのようなツールを選べばよいのでしょうか?アノテーションツールの選び方について解説します。 1.目的への対応AIモデルの目的に沿った教師データが作成できるアノテーションツールを選びましょう。アノテーションツールには、画像・動画・テキスト・ドキュメント・音声など、データの種類に応じて得意分野があります。画像や動画の分野はさらに細分化でき、(1)物体の検出(2)領域の抽出(3)画像の分類の3つに分けられます。(1)物体の検出…画像にある物体をバウンディングボックスで囲んで意味付けを行う(2)領域の抽出…画像にある物体の領域を抽出して意味付けを行う(3)画像の分類…画像のカテゴリ分類を行うしたがって、目的の教師データが作成できる、得意とするツールを選びましょう。 2.機能性AI開発には膨大な数の教師データを作成しなければいけません。そのため、大量の教師データ作成が負担にならないように、アノテーションツールの機能の使いやすさを重視しましょう。UIに優れており、マニュアルを読まなくても使用できるツールがおすすめです。また、動作環境の軽さを確認しましょう。ソフトウェアにバグがあるものや、アクセス集中時に耐え切れないツールだと、業務効率が悪くなる恐れがあるため注意してください。 3.出力形式アノテーションツールによっては、出力形式に制限があります。AIモデルに応じて必要となる出力形式は異なるため、求めている出力形式に対応しているツールを選んでください。自社内で出力形式を変換する方法もありますが、アノテーション業務に負担がかかります。有料版のアノテーションツールであれば、複数の出力形式に対応したツールが多いため業務効率化におすすめです。4.クラウド対応アノテーション業務は、複数名で取り組むことが多いです。複数名で取り組む場合は、データが一元管理できるクラウド上で作業すると業務効率化が図れます。また、アノテーター(アノテーション業務を行う担当)やエンジニア間でのデータ共有も必要となりますが、クラウド上で作業をすればリアルタイムの状況が共有できてストレスが軽減できます。そのため、業務体制を想定してみて、クラウド対応するか否かを検討してみてください。5.セキュリティアノテーション業務で機密情報を取り扱う場合は、データのセキュリティに考慮しなければいけません。クラウドへのデータアップロードが難しい場合は、クローズドネットワーク環境やローカル環境に画像を置き、教師データを作成していかなければいけません。このような場合は、外部URL指定型の画像アップロード機能を用いることで、パブリックグラウド環境に置いたまま複数人でアノテーション業務が行えます。 6.外部データとの連携 AWSやGoogle、Microsoftazureなどのデータストレージサービスなど外部データと連携することで、クローズドネットワーク環境やローカル環境に画像を置き、アノテーション業務が行えます。そのため、外部連携ができるツールであるか確認しましょう。7.サポート体制「アノテーション業務効率化を図るために基本仕様のカスタマイズに応じてくれるか」「操作方法のサポート体制は用意されているか」など、導入前後の丁寧なサポート体制はアノテーションツール選びの重要なポイントとなります。そのため、契約前にサポート体制を確認しておきましょう。 失敗しないアノテーションツール導入方法次にアノテーションツールを導入する場合の手順をご紹介します。1.目標を立てるアノテーション業務を行う前に、明確な目標を立てます。必要となるデータの枚数データ収集方法前処理の基準教師データの枚数ラベル付けに関する基準出力形式納期目標は数値で具体的に立てましょう。ブレない目標を立てることで、希望日時に希望する品質の教師データが作成できます。2.複数のツールを比較するアノテーションツールを導入する際は、複数のツールを比較してみてください。実際にツールを操作してみないと操作性は分かりません。また、操作する上で不明点が出た場合は、サポートしてもらえるか、信頼できる担当者であるかを確認しましょう。3.信頼がおけるベンダーと契約するベンダーと契約する際に、自社で立てた目標を共有しておきましょう。目標共有しておき、共通認識を持つことで手厚いサポートが受けられます。また、アノテーション業務のBPOサービスを利用する場合は、著作権の移転の有無について事前に取り決めておきましょう。 瑕疵担保責任の条項を明記しておくと安心です。 AI開発データ収集の課題解決は『Fast Label』アノテーションツールをお探しの方は「FastLabel」をご検討してみてください。FastLabel株式会社はAI開発支援を実施しており、高品質な教師データを簡単に作成できるアノテーションツールを提供しています。ここでは、『Fast Label』の魅力をご紹介します。 データ管理の透明性を実現Fast Labelはクラウド対応型のため、アノテーションツールでデータのブラックボックス化を解消します。各データの共有やコメント共有だけではなく、レビュー待ち・承認・差し戻しの進捗状況を一元管理できます。また、アノテーター別のパフォーマンスも一元管理できるため、プロジェクトに遅延が起きそうな場合の改善アクションが契約しやすいです。 AI開発支援の実績が豊富Fast Label社はAI開発支援会社です。これまで、建設業や不動産業、製造業、医療業、農業、水産業など多種多様な業界のAI開発に携わってきました。経験で培ったノウハウを保有しており、手厚いサポートが強みです。数多くのAI開発支援実績を参考にした、優れた操作性を持つアノテーションツールを提供しています。ご希望の方には、教師データ作成代行サービスを提供しています。 要望をツールに反映Fast Labelはサポートだけではなく、お客様の要望をお聞きしてアノテーションツール性能をアップデートしていけることも魅力の1つとなっています。教師データ作成は1度作成したら終わりではなく、定期的にメンテナンスをしていかなければいけません。長期的に使用するツールだからこそ、お客様の要望をツールに反映していく姿勢を大切にしています。 BPO業務を提供Fast Labelは、教師データ作成代行サービスを提供しています。AI開発支援会社の知見と経験を活かし、高品質な教師データをご提供します。また、他社との大きな違いは従量課金制度であることです。従量課金制度のため、少ない枚数の教師データ作成も代行依頼しやすくなっています。教師データ作成業務のリソースが割けない場合にお気軽にご相談頂けます。 まとめアノテーションツールは、大きく無料版と有料版があります。どのような教師データを必要としているかで選ぶべきアノテーションツールは変わります。適切なツール選びができれば、少ない労力で高品質な教師データが作成できるでしょう。そのため、目的に応じたアノテーションツールを導入してみてください。本記事やFastLabelプラットフォームに興味のある方はお気軽にお問い合わせください▼